S.F.Aで学んだこと
S.F.Aを子育てに活かす
- しばらく、保育内容に活かしていたS.F.Aについて書いてゆきたいと思います。
少しづつ、書いてゆきます。このコラムはS.F.Aのページに納めてゆきます。
これはセラピーの新しいタイプのスタイルです。
効果があり、危険がすくなく、短期で結果をだせます。
私が求めていた手法はすでに1970年代あたりから研究され、体系づけられていたことに驚きました。それがSFAだったのです。 - 日本ではその第一人者である氏名:森 俊夫(もりとしお)先生
所属東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野 助教にさっそくコンタクトをとり、お出会いさせて頂き、指導を受けました。京都保育協会にも毎年来ていただくように私がお願いをし、京都府の園は森先生に指導がうけられるようにさせて頂き、現在も続いているようです。保育協会に少しはお役にたてたのかも知れません。
- S.F.Aとはなにか
ソリューション フォーカス アプローチ の頭文字をとって S.F.Aです。
解決指向型ブリーフセラピーともいいます。
わかりやすく書くと、
■「どうなりたいかを思い浮かべていったらうまいこといくよ」
ということです。裏をかえせば、「なんでこんななるんやろう?なんで?と原因考えてたらうまいこといかへんで」ということです。
S.F.A.(2)キーワードは「どうなりたい?」2012/08/23
■何か解決せねばならない、とき どうなりたいか?と尋ねるのがSFAです。
●なんでそうなったの?とは尋ねないということです。
●一般的に生育歴、育った環境は? 親について、などいろいろ過去にさかのぼって根おり葉おり尋ねることもカウンセリングの世界ではありますが、そのようなことがない。困っている人は 困っていることをしきりにカウントしてお話しされますが、ある程度お話しされたら、
「どうなりたいですか?」
●いままで考えたこともない!とびっくりする方が多いです。でも大事なのはソコ。
●なので、「どうなりたいか?」「どうなったのが解決と思われますか?」
●子育ての現場に置き換えますと、お母さんなどは、なにかと大変で過去にさかのぼって悩んだり、子を責めたりしてしまいます。心情はよく理解できますが、発想の転換、お子様に「どうなりたい・・・?」と目指す着地点を聞いてみましょう。
それが明確になっただけで、解決したも同然かも知れません。
●簡単でしょ
キーワードは「どうなりたいんだい?」デス
なぜならS.F.A.はソリューションフォーカスアプローチですから・・・
本日はこれで終わり(前回のSFAは横のメニューSFAで読めます。)
S.F.A(3)天道説から地動説 ほどの方向転換 2012/08/24
■病気になれば、その病気を取り去ろうとします。
ウイルスに侵されれば、そのウイルスをやっつけようとします。
それで健康になれるからです。
■↑の図式が 臨床心理の場にも応用されました。
当然のことです。医師が心理の療法に腐心していたからです。
例)
なぜ、こんな風になってしまったのか?
この症状を取り除くには?
生育歴は?
両親の育て方?
家庭は不和?
共依存?
イジメにあった?
先祖に原因?(←医師はあまり言わないと思いますが・・・)
などなど 原因探し、責任者さがしをしてしまうことが多い。ムリかならぬことですね。
■ところが、人間が、抱えた問題を乗り越えてゆくにあたっては、
この図式よりも、【「解決像」を明確に自身が描くことの方が、有効である】とわかってきたのです。「問題を取り除くことに集中する」「原因究明に躍起になる」という今までのやりかたから、「解決像を描きましょう」その方がよいですよ。
これが S.F.A ソリューション フォーカス アプローチなのです。
■まさに 従来の心理療法から一大転換、天動説から地動説ほど違う手法が SFAなのです。
■以前清仁新聞に書いたのも実は このS.F.Aの手法から書いた原稿でした。
その原稿を再度 書いてみましょう。
■あなたが電話中、子どもがやかましくして、満足に電話で会話ができない。
そんな時、通常どうするでしょうか!?
①「うるさい!静かに!」「電話中ってことくらいわからへんの!?だまって!」
まあ、だいたいこうですよね。
ところが 以下のようなことも、やろうと思えばできませんか?
② やかましい時は、じっと耐えて、常時やかましいことはないでしょうから、子どもが静かにしてくれている時(それは次回の電話の最中かも知れません)に
先方の電話相手に「すみません。ちょっと、待ってくださいね。(Hold on please)」
といって待って頂き、子ども達に向かってあなたが言うのです。
「○○ちゃん、いいよ、今、静かにしてくれているから、とっても電話の会話がしやすいわ、ありがとう、それそれ、電話中の時は、今みたいな感じがええねえ~」と子どもに告げる。それから「お待たせ~、それでね・・・・」と電話の会話を続ける。
SFAは ②ですね。解決像に焦点をあてています。①は問題に焦点をあてています。
どちらが効果的? みなさん(私達)が子どもの立場にたてば、回答に迷うことはないでしょう。
■②ですと、「ええっちゅうのは、こういういことか」と子どもはすぐにわかります。ところが①で「やかましい!」といわれても、ほんなら、これは?あれは?と正しい行動はまだ子どもはわからないのです。「やかましいのはだめ」ということは明示されましたが、それ以外の無限にある行動はどうなのかは不明のままですね。
また②は肯定されているのですから(否定の反対)人間の心として当然うれしくなり、よっしゃ、と前向きに力がでますよね。肯定されることは、その人のものすごい力を引き出すことになるのです。(否定はその反対)このことからも、SFAは短期で効果があり、危険がない手法だということがご理解頂けるでしょう。
S.F.A(4) 子育てに役立つリソース探し 2012/08/28
■次にするのはリソース探しです。
リソースというのは資源ということです。
利用できる材料。
解決に向けて、使えそうな材料。
その人、その子のウリという表現がよい。
なにも誰しもがほめる長所とは限りません。
その子のウリです。
■例
空想ができる
ゆっくり慎重
足が速い
ポケモンキャラクターを全部覚えている。
ピアノが弾ける
などなど、数えたらきりがありません。
手がある。
足がある。これもリソースです。
このように本人に備わっている内容は内的リソース
■外的リソースもあります。
例
やさしいおばあちゃんがいる。
可愛がっている犬がいる。
ポケモンのカードをたくさんもっている。
●これらのリソースを集めまくる これが作業の一つです。
分かりやすく言うと
買い物に行けないが、夕食つくるのに、どうするか、
冷蔵庫を開けて、「なんか夕食に使える、ものはないかな~」と覗き込んで探して、引っ張りだしてくる、そのようなことに似ています。
※このスタイルは福祉と手法が違います。
福祉は与えてその人を助けようとします。
ところがSFAはその人がもっているものを利用して解決を図るのです。ここが違います。効率がいいですね。本人の資源で解決するのですから。
S.F.A(5)
お母さんはなかなか、ネガテイブコレクションになってしまうので、
友達のお母さんや保育士からリソースを聞かれるとよいでしょう。
お母さん方もよそ様のお子さんのリソースを見つけてやっては、お母さんに伝えるとよいのです。私も保護者に意識的に伝えたのは、リソースの報告でありました。
それ以外考えられないでしょう。
S.F.Aについて
S.F.A(6) 例外を探す 2012/09/04
■例外さがしをしよう。
●この子は後片付けができません!
●この子はいつも乱暴
●この子はウソばっかり
●私は不眠症で最近まったく眠れません。
おもいつくまま、4点 よく聞く問題(課題)をあげました。
S.F.Aではこのようなことを訴えられても、鵜のみにはしません。
本当にそうなの?
例外を探してもらうのです。
根折り、葉折、徹底的に、しつこく、ネチネチと
「ホント~?きれいに片づけたこと一度もない~、こんな時どう?」
「ほんと~?いつも乱暴なの?好きな遊びしている時、仲よくやれているときない~?」
「うそ~?ほんまに うそばっかり? 本気になって、ホントのことを話してくれる時なかった~?」
「まったく眠ってへんの~? それホンマやったら、もう死んでると思うけど、先週の月曜日夜どうやった聞かせて、火曜日は? 水曜日は?」
と具体的にネチネチを 探偵のように、「ほんと~?」と疑ってかかり、
うまいこといった例外を しらみつぶしに探すのです。
例外とは ↑の例でいえば
「うまく片付けができた時」
「乱暴せずに、優しく、おとなしくできた時」
「本当のことを伝えた時のこと」
「眠れた時」
になります。
ねちねち尋ねてゆくと、
「あっ! そういえば、できていたことがあります!!」 と思いだされます。
困っている時は、できていない時のことしか、頭になく、うまくいったときのことを忘れているのです。
「ここ最近眠っていない」それは思い込み、眠っている筈なのです。(眠れた時がある筈です)
それを見つけるのが例外探し、
例外探しの旅にでましょう。
■(7)例外(成功)の責任追及をしよう!!2012/09/10
例外探しをしてみることを前回ご紹介しました。
出来ないことに焦点を当てるのではなく、例外できている(成功例)の発見に努めましょう!
出来ていないことは目につき、記憶に残るのですが
うまくいったことは、意外と忘れ気味の傾向があるようです。
問題に頭を抱えているときは、なおさらで、例外(成功例)は見落としがち。
根折り羽おり例外を探してゆきましょう。
ここまでは前回のおさらいです。
さて、例外(成功例)が見つかったら、その責任を追及します。
通常、失敗したとき、「お前の責任や!」と責任追及をしますが、
SFA(ソリューション、フォーカス、アプローチ)では例外(成功)の責任追及をします。
「うまくいったのは、たまたまでもなく、他人様のお蔭でもなく、仏や神様のご加護でもなく、ご先祖様のお力でもなく、それは間違いなく、あなたのせいや!」というところまでもっていくのです。
例1)
片付けできない子であったが、片付けできたときを発見した時
「たまたま、お片付けがちゃんとできたのは、そうせんとおやつもらえへん、モノにつらえてやっただけや~」
「いえいえ、無い袖は振られません。おやつもらえると思った時に、あなたの本当の力がでてきたんや、だからできたんや、あなたにお片付けがちゃんとできる力があったからやで、なかったら、なんぼおやつをやる といわれったで、できないよ、できたのは、間違いなく、あなたの力や!!」
例2)乱暴な子が優しくおとなしく友達と接することができた
「たまたまお腹すいてて、元気でなかったって?そんなことないわよ、お腹がすいたから優しくなれるのなら、腹へった~ いうて泣いて親を困らせる子はいないいうことになるけど、そんなことないのよ~、また子ども達お腹すいたら、文句いうて、喧嘩をし始めるの知ってる?ご機嫌が悪くなるんやね。だから たまたまお腹すいてたから というのではないよ、なんで優しくできたんやろう? 」「うう~んそうかな~、なんか助けてあげよう思ったんや」「そうやろ、あなたの優しい心の種が芽をだし、だんだん大きくなってきて、いよいよ大きな木になって来たから、優しくしようという実がなったんよ。突然 実ができることなんかないやろ。芽がでて、伸びて、葉ができて、花がさいて、実になるやろ、優しい心もそうやで、な~んもないところからはでてこない。お前の力が生み出したんや、だから優しくなれたのは、お前の力やな!!」
このように成功の責任追及をしてゆきます。
成功の責任は他の誰でもない、本人に帰結させるのです。
例外(うまくいった時)を探しだし、
その原因は本人にある(こじつけでも)ともってゆくのです。
これは子育てに活用すればとてもよいと思いませんか?
子どもの自己肯定感が育つのです。通常、肯定や受容より、その何十倍も否定の言葉が子どもかけられてゆきます。それによって、ネガテイブなブレインウオッシュを受けて、ネガテイブな自己イメージを持ってしまいます。そしたら、それ以上にはなれません。それを取り除くのに、またえらい労力がいる、それでもそれを取り除ける人はまだ、いいですが、洗脳されたまま、自分の可能性を引き出せずに、いる人がいかに多いことか!?
SFAはブリーフセラピー手法として開発されていますが、子育てにそのまま使えるのです。
※今回のSFAのコラムどうでしたか?成功の責任追及なんて、ワクワクしますね。
さっそく実践してみましょう。
続く
SFA読まれて、なにかご感想・質問あれば、下にコメント欄を設けますので、ど~ぞ。名前はペンネームで・・・
- いつも、興味深く読ませていただいています。こどもへの言葉のかけ方、迷うことも多いのでこのような内容を書いていただいてとても感謝しています。質問です。大人にとって困った行動。たとえば、妹と物をとりあって最後はつねる・・。などの時にはどう接したらよいのでしょうか。4歳です。 -- M 2012-09-12 (水) 07:26:39
Ans.
兄弟げんかですね。
●私の娘は一人っ子なので、兄弟げんかをせずに育ちました。
もう成人しましたが、人と人との摩擦には若干弱さをもっているようです。
なので、ケンカを通して、学んでいる部分もあると思いますよ。これはケンカの功の部分ですね。
●いつもいうことですが、上の子は下の子が生まれるまで受けていた愛情が時間的にも内容的にも半減したように感じます。子どもは愛をうけることが命です。愛をうけられなくなることは生物的には死を意味しますから、愛が奪われるのは本人にとって死活問題という切実なものだと思います。なので、下の子には容赦なき・・・があるのが常ですね。
なので、時々、上の子だけをつれて、一人っ子のようにして買い物に連れて行ってやるとか、抱っこしてやるなどすると随分落ち着きます。下の子を預けて、今日は一人っ子日みたいなことができればよいですね。下の子もいるので、いろいろ大変だとは思いますが・・
●S.F.A的には 過去「S.F.A.」を参照して頂くとよいのですが、電話の時の注意する方法を書きました。それを参考にしてみてください。
姉(兄)が妹さんに、機嫌よく譲ってやれた時、つまり喧嘩せずにうまく、下の子をかわいがってやった時をとらえて、その時をほめてやり、抱っこして 「おかあさんうれしい~!!」と言ってやればどうでしょうか? 妹をつねって、そのあとお母さんに叱られたら悪循環ですよね。妹のせいで、またお母さんに叱られた、また妹を仇と思ってしまうかも知れません。つねった時は、無視して、うまくできた時に反応してやる。悪い時ではなく、良い時に反応する。これが解決志向の子育てですね。まあ、実際子育て中は、家事もあり、忙しい夕食時なんぞに、こういう問題はおきますから、イライラカリカリ キーッとなってしまうと思います。それが普通ですから、それもよしとして、上記、参考にしていろいろトライしてみください。SFAは非常に、地味で こうかな、ああかな とコロッケをやく コロッケ屋さんのようなものだと思ってくださいね。お母さんが一生懸命ですからきっと子ども達はケンカしながら、その姿をみて、すくすく育つものだと思います。M.K
- とても勉強になります。これを読んで、子供のいいところ探しを始めました。意識することは大事ですね。今までは気づかなかったいいところが次々見えてきました。 -- K 2012-09-12 (水) 10:28:47
Ans.
ありがとうございます。
意識が世界を変える!間違いありません。意識が世界を作っているのですから
視点を変える、意識を変化させれば、一瞬にして取り巻くパラダイムは大変革を起こすのですね。すばらしいことですね。M.K
(8)■サイモントン療法にみるS.F.A. H24/9/16
最近読んだ本の中で、このS.F.A.のコラムで紹介したい、実話を見つけました。これはSFAそのものです。
【サイモントン療法にみる<こころ>のあり方】
イメージ療法といえば、アメリカのカール・サイモントン博士がよく知られています。サイモントン博士はがん専門の開業医をしていましたが、大勢の患者さんを診ているうちに、がんの治療には心理的要素が強くはたらいていることに気づきます。そこでサイコセラピストをしていたステファニー夫人といっしょにリラクセーションや瞑想を取り入れた独自のイメージ療法を開発したのです。それが「サイモントン療法」とよばれるイメージ療法です。~乃至~サイモントン療法を応用して劇的な効果を上げたケースとしてはギャレット少年(9歳)の病例がよく知られています。
ギャレットくんは脳に悪性腫瘍ができ、それが神経を圧迫して左半身の麻痺を引き起こしてしまいます。ところが腫瘍は脳の深いところにあったため、「手術はできない」と診断されてしまうのです。その時出会ったのがカンザス州でクリニックを開いていたパトリシア・ノリスという医師でした。
当時は映画「スター・ウオーズ」がヒットしていて、ギャレットくんもその大ファンであることを知ったノリス医師は、がんをエイリアンに見立て、それをギャレットくんの乗った宇宙船が撃退するという絵を描かせました。もちろん、一回かぎりではありません。少年のイメージをふくらませるために、毎日毎日絵を描かせしかも細部をどんどん具体的にするように指導しています。さらにノリス医師は戦闘場面の擬音効果をテープにおさめそれを部屋に流して「敵は簡単に倒せる相手ではないぞ」ということをギャレット君に教え込み、集中力を高めていったといいます。
そして1年後 CTスキャンで調べてみるとギャレット君の脳にあった悪性腫瘍の影がすっかり消えていたといいます。こうしたサイモントン療法はだれにでも劇的効果をあげるというわけにはいきません。
しかし免疫力や自然治癒力をたかめる効果があることはギャレットくんのケースが証明しています。このサイモントン療法をおこなうとき、日本人のばあいは「がん細胞を攻撃する」といったアグレッシブ(攻撃的)なイメージより、「がん細胞が小さくなってきえていく・・・」といったイメージ、あるいは「病気が治っていく」というイメージのほうが頭に描きやすいし、効果も上がるといわれています。これはおもしろい現象だと思います。おそらくそこには、草食と肉食のいった日米間の文化的差異が横たわっているのだと思います。
【「がんと告げられたら、ホリステイック医学でやってみませんか。」帯津良一医師著より】
■いかがでした、S.F.Aそのものですね。別に不思議なことではないのです。
意識することによって、人間は変わるのです。なので、ネガテイブな意識よりポジテイブな意識が身体全体に影響を与えるそれだけのことです。「恋すれば女性は美しくなる」と同じです。S.F.Aもその延長線上で構築されたものと言えるでしょう。
吉田松陰はこれを「志さだまれば気盛んなり」と言ったのだと私は解釈しています。
又、クラーク博士は「少年よ 大志を抱け」と告げたのです。
■なので、これを私の保育論、子育て論にもってゆくと、独立、自尊、好奇心を大切にすることが人生の基礎として極めて重要なことになるのです。その保育を展開していたということになります。(続く)
(9)■おさらいと次のステップ H24/9/21
■前回は少し話がそれたのですが、おさらい。
- SFAとはソリューション(解決)フォーカス(焦点)アプローチ(接近)
ということです - 「原因を探ったり、責任者探しをしたり、問題に焦点をあわすより、
未来像=解決像に焦点を合わせた方が、人間の心や、行動には有効ですよ。」という考え方です。 - これは1990年代アメリカに開発された手法で、最新のカウンセリング手法といっていいでしょう。
- 短期で改善結果がだせ、副作用がない。セラピー(カウンセリング)の目標は 1回セッションで結果をだして終える!!
従来のカウンセリングが比較的長くかかり、効果もでないケースがままある、ダラダラカウンセリング、お金もかかる・・・・ - このコラムはSFAを子育てに役立つように私独自で伝えています。子育て版とおもってください。
- 今までしてきたことは
- - いいところ探しデスね。(私は先生に、その子のウリという方がピッタリと教えてもらいました。いいところというより、その子の「売り」わかりますか?)
- - それから 例外探し、困っている時は、出来ていないところしか頭になく目に入りませんが、例外あるでしょ! うまくできているときありませんか!?それが例外、それ探して!!問題に焦点あてないで、いいところ探して!
- - ここまで進めてきたでしょうか・・・
■そこでこれからどうするか、=課題(問題)を抱えた時ですよ。
ここから大事なことは、
- 本人(子ども)がそれを課題と考えて、乗り越えたいと思っているかどうか、
親子でなんとかしたいよね という段階までいってる必要があります。
母親だけが問題と思っているが、子供はなんとも思っていないことがありますね。
これでは提案しても聞いてくれないでしょう。本人は問題と思ってないのですから・・・そんな場合は、以前に書いたように、できているときに徹底して肯定してほめるのがいいですね。(できていないときに叱るのではなく)
- 子どもが「なんとかしたい!」と思っているなら、
「どうなりたい?」という質問になります。「問題をなくしたい、なくしたい」ではダメ、「問題がなくなったらどんな風になるの?」ということですよ。
×「人を叩いたらあかん、叩かんようになりたい」これはいけません
○「腹立った時、でも口笛吹いて、笑っているようなりたい」こういう解決像
このような問題が解決したら自分はどうなっているか ということを本人がイメージする必要があるのです。
(続く)
- 前回の質問のアンサーいただきありがとうございました。先生の文章を読ませていただき、気持ちが楽になりまし。いつもいつも平静ではいられない日常・・・。こんな親ではこどもがかわいそうと思う反面、なかなか思うようには自分の感情をコントロールするのが難しい・・・。でも、拠り所となる考え方・方法を伝えてくださっているのでとても心強いです。やってみます。いつもありがとうございます。 -- M 2012-09-19 (水) 23:12:30
応援
「いつもいつも平静でいられない」
私もみ~んな同じです。
視点、考え方がかわると、心や行動も変化あり!!
○いい加減のすすめ
○それもあり、そうでなくてもあり、という多様性(二極構造からの離脱=現在の社会、世界の混乱は善悪、二軸相対の考え方<勧善懲悪>の考え方からきているそうです。今、この考え方<パラダイム>からシフトする時です。これが2012年問題の根本かも知れません)
○まっ そういうことで、気楽にいきましょう。
○でも、お母さんが子どものケースで問題を抱えられた場合、私はコンサルテーションして支援します。またいいます。「うまくいった時、ありませんか?思い出してみましょう。あったらそれまたやりましょうよ」
(10) みなさんが実践で活かせることを願って、さらにおさらい。H24/9/24
ご夫婦でゲーム←最後に書いています。
忙しいみなさん、なかなかHP`を見るのもままならないこともよくわかっています。どんなことでも読んですぐ覚えたり、身につくものでもないこともわかっていますので、巻き返し、繰り返し書きます。ちょっとまどろっこしく感じる方もあると思いますが、ご容赦くださいね。
日常生活で心がけることは
1) 良いところ探し(その子の「売り」を探す)
2) 出来ていない(ダメ)な時に反応<駄目だし>するのではなく、出来ている時に<OKサインを出す>反応する。
3) なにか困ったことが起きたら、(普通のことができないということ)そこに焦点をあわせず(フォーカスせずに)例外を探す!できている時はないか!
・人を叩いてばかりいる----本当か? 優しくしている時?
・泣いてばかりいる----本当? ご機嫌のいい時はある?
・親のいうこといつもきかない----本当? おりこうさんの時はないの?
4) 成功の責任追及
例外が見つかったら、それは その子の力であると 帰結する。
例>
・仮に人に助けてもらって、うまくできたとしても、人の助けを貰えないこともあるのに、この子は助けを貰える力がある!それはお前の力や!
・ずっこけそうになって、横のおっちゃんい支えてこけずにすんだ、としても
「うまいことちゃーんと助けてくれるオッチャンのところにいた、お前はすばらしい!」
よく
私達大人は反対の失敗の責任追及をします。
友達に倒されて、服が汚れても、「それは、お前が悪い!! そんなところ行くからや! 友達に倒されたもヘチマもあらへん、そんな友達についてゆくお前がワ・ル・イ」こんな感じで言いませんか===この反対をやればいいのです。成功の責任追及です。
●なぜそれが起きたのか、なぜうまくいったのか、どうしてそうなったのか、
自分のここが良かった と自白を迫る。それはあんたのせいや!! そうや僕のせいや・・・と自白させるまでもっていく。成功の責任を自白させるのですよ。
5)賞賛(コンプリメント)
いいところはフィートバックしてほめてあげる。気楽にやる。自然体でおねがしま~す。
■興味のある方はこんな課題に取り組んでください
ご夫婦でゲーム ご夫婦でゲーム
コンプリメントシャワーの掛けっこをしてみてください。
夫婦ですから、長~い付き合い 相手のいいところをしっかりピックアップして、
3分間、奥さんの、ご主人のよいところをたっぷり、ささやきましょう!!
奥さんが終わったら、ご主人の番、(順番はどっちからでもいい)
交互で行ってください。5分それぞれ考えてください。
はい 5分たちました、それでは 奥さん!ご主人の耳元でコンプリメントシャワーをお願いします。ハイ!!
<グループエンカウンターではこんなワークをします。>
是非、だまされたと思ってしてください。
友達どうしでもできますよ。
シャワーを浴びると、気持ちいいんですね~
ご夫婦ではかなりの副産物が持たされるでしょう。だまされたと思ってやってみてください。
ワークをした後の、感想・結果は 以下にできればご記入ください。おのろけ歓迎です。これもさらに効果を増幅します。
夫婦でゲーム、やってみようとしたけどハードル高い!昭和の匂いの染み付いた我々に、3分間のささやきは超難題で・・・それで、「メールで徹底的に賞賛する作戦」に替えてやってみました。夫はそのいきさつを知りません。すると、面と向かっては決して言わないような賞賛の言葉を返してくるではありませんか。へぇ~そんな風に思ってくれてたんだぁ~、とまんざらでもない気分の私。“情けは人の為ならず”“人を呪わば穴ふたつ”なんだかそんな言葉が頭をよぎりました。メールでの賞賛は文字で残るから、繰り返し効果が期待できますし、おススメです。反対に、逆のパターンには重々気をつけていこう、とあらためて反省&肝に銘じている昨今であります。
SFA(11)2012/10/11
リソース
目がある。
音を聞くことができる。
肌で感じることができる。
聞こえる耳がある。
匂いを感じる臭覚がある。
味覚を感ずる舌がある。
動く手がある。
歩ける足がある。
話すことができる。
みなさん凄いリソースをもっています。
先週私は森の中で 「目隠しで歩き回る」ワークを体験してきました。
目隠しをして、目の見える人に連れられて、野山も1時間ほど歩きました。
目の見えない方の体験をするようなものです。
木を触ったり、葉っぱを触ったり、土を触ったり、そして、階段を上ったりもしました。
視覚の情報を遮断される ことがこれほど、キツイことか知らされました。
と同時に、他の感覚器官の頑張ること、頑張ること
風の強さや向き、空気の温度さ、太陽の向き、地面の段差は足でさぐりながら、と他の感覚総動員でした。
このワークは視覚以外の感覚を研ぎ澄ます ワークなのですが、反対に言えば、私にとっての視覚の重要性を嫌というほど思い知らされることになりまいした。
視力一つとってもとてつもないすばらしいリソースです。機能からみても値がつかない高度で精密で人間がつくることは不可能です。そのようなものを私たちは生まれ持っているのです。その目で子ども達は何をみつめてゆくのでしょうか?
話が少しそれましたが、リソース(資源)満載ですね。これは内的リソースです。
外的リソース も数えればキリがないですが、たとえば 大好きなぬいぐるみをその子は持っているとします。その「ぬいぐるみ」はリソースですよ。保育園にゆけなくてもその「ぬいぐるみ」と一緒なら行ける。っていう子いますね。可愛い光景です。
ぬいぐるみの力で保育園にゆけるのです。 外的リソースの力を借りた成功例ですね。
「規則で禁止です」などという保育士や園長がいるとしたら、まことに無粋なことです。
みなさん、リソースたくさん(とくにお子さんの)カウントしておきましょう。
さて、SFAもいよいよ終盤です。
次回は 今までの流れを整理し、ゴールの設定まで つまり一気に SFAのお話の最終段階に入ってゆきたいと思います。
S・F・A 2012/10/22 最終回
今回で締めくくりです。厳密にいえば、S・F・A的子育て術講座のような形なので、ブリーフセラピーSFAと完全に一致はしていないとご理解ください。
さて、いっきにいきましょう。
夕食の話(これも森先生に聞かせてもらったなあ~)
「今晩、夕食 何にするかな~」と思ったあなた、どうしますか?
冷蔵庫の中、のぞいて、底の方には、
あれ かぼちゃ いつ買ったかな~、これは使わないと
豆腐が少し、残っている、これも使える使える
納豆ものこってるわ
というような感じで使えそうな、材料集めて
豆腐はカツオまぶして冷奴
かぼちゃは だしと醤油で煮つけでしまおう。
納豆は卵とまぜて一皿、
これにご飯
味噌汁
よっしゃ!これで夕食は決まり とイメージができたら、
料理開始。(おかあさんは忙しいね)
これと同じです。
子どもの内外のリソースを探して(材料探し)
どんな時うまくいってたか(例外探し)
どんな風になったらいいか (解決像)
解決像は
具体的にイメージして、肯定的に語っていて、ワクワク、のりのりに感じる<お子さんも>もの
否定形で語られてはよくありません。たとえば、「テレビみながら勉強しないようにすること」これはいただけません。
「思いっきりテレビみて、その後、バリバリ勉強して、テレビと勉強したことをお母さんにお話しをして教えてあげる」とか それがお子さんやお母さんが「ええなあ!」と思える解決像であればの話ですよ。
じゃあ、短期的にはどうしようか?
『「おかあさんに教えたるノート」つくろうか』と用意して、それにお母さんも自分自身でなんか勉強したらそこに、書き込もうかな、このHPに名言集できたから納得できるのは書き写してみる (余談・お子さんはお母さんが勉強しているのをみて、学ぶ)なんて感じで、解決像を鮮明に、肯定的に「 ○○している。」と臨場感をだして、語ってください。
繰り返しになりますが、ワクワク、ドキドキ、ノリノリ感があればあるほどいいですね。
そんな解決像を持ちます。
そこにゆくのに、子ども達のリソースを使います。昆虫が大好きなら TV番組は 昆虫関係をプログラムからさがしてそれを観る、機械操作が得意な子なら、それを使って、まず録画予約させて、決めた時間に見る、
勉強も昆虫を調べるようなことからはじめる、
漢字でも昆虫から入ってみる、
日曜日は近くの野原に虫メガネ持参で、ミクロ探検にでかけてみる、
そんな感じで、企画、提案 (一緒に考えるのがいい)それを突破口に学校の勉強とも整合性がとれてきたらいい、他分野に興味がひろがったり、するものです。
●この第一段階は必ずクリヤーできるもの でなければなりません。
ですからハードルは低く低く、かる~く越えられるものである必要があります。
●またこれは宿題でも課題でもありませんから、義務感は不要です。
うまく動かなかったら、設定がよくなかった、と調整してください。
思うままに、上のような例を書きましたが、こんな風に料理を作ってください。
材料集め
解決像(料理完成図)
材料つかって、完成図に近づくために、低い低いハードルを造る。(但しこれは宿題や課題ではない、義務感が漂わない方がいい、ノリノリ、ワクワクで義務感はないでしょう。)
ざっと書いてみましたが、少しは伝わったでしょうか?
なんや あたりまえのことやんか と思われたでしょうか
そうです。あたりまえ、簡単なことです。
ちょっとづつ、微調整して、試してみてください。 S・F・Aのコーナに 1~最終回まで残しておきますので、参考にしてお役にたてたら、これほどうれしいことはありません。ご感想・疑問や質問あれば、いつでもご連絡ください。一緒に考えましょう。
それでは これにてSFA風子育て手法はお仕舞。お付き合い頂きありがとうございました。感謝。またどこかで会いましょう!!